hanasi wa kikasete moratta

2012年6月21日木曜日

 肺炎の最中の映画鑑賞

平成24年5月30日~6月6日まで病に倒れてましたテヘペロ
二日目から怒涛の映画鑑賞と相成りましたって言う・・・
入院ではなく、自宅療養と言う事で、既鑑賞も含め本能の赴くままに正味3日間で観た映画(ドラマ)は13本。病床で見るにふさわしい病んだラインナップとなっております。

「八つ墓村」監督:市川崑    出演:豊川悦司、浅野ゆう子 1996年作品(初見)
「八つ墓村」監督:野村芳太郎 出演:萩原健一、渥美清 1977年作品 
「八つ墓村」監督:池広一夫   出演:古谷一行、鰐淵晴子 1978年作品 
「八つ墓村」監督:星護      出演:稲垣吾郎、藤原竜也 2004年作品(初見) 
「悪魔の手毬歌」監督:星護   出演:稲垣吾郎、かたせ梨乃 2009年作品(初見)
なんでこんなの観たんだろってくらい病んでるでやんす。八つ墓村の栄誉村民か。

 トヨエツ版は言われるほど悪くないって言うか豊川悦史は良い俳優。主演で有りながらコメディリリーフ的な立ち回りの金田一を程よくさわやかに演じていました。古谷一行版はドキュメンタリーかよってくらい画面のザラつき加減が良い味で、普通の村人達に見え隠れする邪悪さは荒れたフィルムがリアルに描ききっています。八つ墓村住民でない金田一や荻島真一ら、よそ者が味わう疎外感は観ているこちらにも伝わり、気持ちがダウナーになります。しかも5時間近いロング八つ墓で、映像作品の中では一番の「ハード八つ墓」しかも一番冗長で面白くない、視聴は苦行です。
稲垣メンバーの2作品は一番ライト。劇中で平岡総太が歌う青い山脈は彼の表情が非常にウザい他は可も無く不可も無いんですが、続けて2本見られるポップさは魅力。

 元祖(では無いですが)ショーケン村の金田一に関して、賛否あります。まぁ立ち回りとポジションは「妖精」 でしょうか。今回の一連の作品の中では一番不必要で、一番存在感が無く、一番活躍しません。一番好きですが。なんでテキ屋が探偵してるんだとは100万人の声でしょう。
毒殺される田治見久弥役の方々の咳き込む演技は全作品白眉のできばえ。肺炎の私を納得させうる、すばらしい咳き込み具合でした。
                       ※特にこの人

苦しさ倍増のイーヴルヴィレッジから脱出すべく、救いを求めたのはジュブナイルもの。
「仮面学園」監督:小松隆志   出演:藤原竜也、栗山千春 2000年作品 
「スクールオブロック」   監督:リチャード・リンクレイター 出演:ジャック・ブラック 2003年作品 
ロックの流れ的に・・・
「アンヴィル!夢を諦めきれない男たち」 監督:サーシャ・ガヴァシ 出演:アンヴィル2009年作品
藤原竜也のデビュー作と言う私に取っていらない付加価値の「仮面学園」は当時ブレイクを期待されていた若手俳優のカタログ的作品。一番目立っていたのは大杉蓮先生ですが、
「こんな役もサラっと出来るんだよ、オレが出るとおこちゃま映画も締まるでしょ?」
的な余裕が鼻につきます。脇を固めるべきベテランの渡辺いっけいも若手と同じ土俵に上ってしまい空回りの連続で痛々しいです。
秀才?の役で、主役の女の子のサポートに回るメガネのイケメン役が石垣佑磨と言う、後に暴力沙汰起こした方は顔つきからして明らかにミスキャスト。この作品の5年前に発表された同じ主題を扱ったPS用ゲーム「ペルソナ」のほうが上手です。

で、外人さんの学園もの「 スクールオブロック」 ですが、これも駄作です。DVD買いましたけど駄作は駄作。テーマは素晴らしいですよ、BGMとして流れるクラシックロックも。
ただ、ジャックブラックって本当にロックが好きなの?と疑問に思える過剰な演技が肌に合いません。あの演技がロックを体現しているなんて口が裂けても言えないです・・・。あんなアクション取るロッカーなんて世良正則くらいでしょうか。なんて言うか、その、パントマイム的な、マジックナポレオンズがやるような細かい指芸もしかり、目を向いて眉間にしわをよせてがなりたてる表情・・・いかにも演技派の俳優がロックのビデオを見て研究しました感が有り過ぎてお腹いっぱいです。さらにロックなんてのはこんなモンだろと言う腹も透けて見えます。
ステレオタイプのロックを切り貼りしても、お里が知れる、とは70年代後半からロックを聴き続けているおじいさんの戯言です
            /⌒ヽ
            (ヽ´ω`) <げほげほ・・・
            /  _ノ⌒⌒⌒`~、_
       ε( ̄⊂人 //⌒ キ  ノ #ヽ)
       ⊂ニニニニニニニニニニニニニニ⊃
 少し盛っている部分もある「アンヴィル!」の方が、当たり前ですが、ロックの本質に近いって事は間違いありません。
 

「リング」     監督:中田秀夫  出演:松島奈々子、真田広之 1998年作品 
「フラガール」 監督:李相日 出演:松雪泰子、豊川悦司 2006年作品(初見) 
「教祖誕生」   監督:天間敏宏 出演:萩原聖人、ビートたけし 1993年作品(初見) 
「座頭市」    監督:北野武 出演:北野武、浅野忠信  2003年作品   
「幸せの黄色いハンカチ」監督:山田洋次 出演:高倉健、桃井かおり 1977年作品 

もはや映画マラソン。病気の人間がやるこっちゃないけど、ロマンティックがとまらない。
「リング」は名作中の名作。年に1度観ないと具合悪くなっちゃいます。・・・だから肺炎になったのかw
「黄色いハンカチ」は食欲の無い自分に健さんから活を入れて貰おうとチョイスしました。出所後すぐに定食屋に飛び込んだ健さんがオーダーしたのは「カツ丼と醤油ラーメンとビール」
このシーンを撮るために絶食したのは有名なエピソードですが、いつか出所する機会か絶食する機会があったら声高らかに同じオーダーをする事でしょう。

フラガ、教祖、座頭市、そして先の八つ墓村(トヨエツ村)に共通する事は何でしょう?

                     正解:この人
「フラガール」ではダンスチームを立ち上げるマネージャー役
「教祖誕生」ではインチキ宗教団体を切り盛りするたけしの片腕
「座頭市」ではたけしが助けた姉弟の親の仇
「八つ墓村」では田治見要蔵、久弥、庄左衛門の三役をこなし、特に西のジェイソン、東の田治見要蔵と言われるほどの殺戮機械ぶりは前任者の山崎務に匹敵するイーヴルさです。


とまぁろくでも無い作品もそれなりに楽しむ術を持っている私です。ちょっとやそっとつまらない映画も結構耐久力ついてますから・・・
肺炎者にしては良いチョイスなのかどうかわかりませんが、

   大杉蓮作品に駄作有り
     岸部一徳作品に駄作無し

これを病床で再認識したアリサマという事ですね、わかります。

     ∧_∧  /次の病床では過去の名作を振り返るよ!
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