SEASONS COLOURS-春夏撰曲集-松任谷由実
我が愛しののiPodクラシック160Gうんたらかんたら
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数あるユーミンの荒井由美時代も含めた膨大な楽曲の中から春夏をテーマに選り
すぐった二枚組みベスト。著名な曲だけで構成されていて、これが第一弾だとか。なんかほとんどなじみのある曲がここに集約されてしまって次はどうなるん
でしょう?無いでしょう?
あぁ、恋人がうんたらとかブリザードがどうたらって曲がありましたっけw
ロックに生き、ロックに死んでいく僕たちにとって(白目)青春時代を併走して
いたユーミンの存在は邪魔なだけでした。
音的にも時代の先端を走り、恋愛の教祖のポジションを得、セールス的にも敵な
し。発言や歌詞はいちいち社会的に評価され、インタビューは音楽番組ではなくニュース番組・・・いちいち目障りでした。
今思えば、嫉妬と中二病全開の若かりし音楽少年の逆説的な羨望の的とも言えます。そこに気付きもせず、曲もろくに聴きもせず、「カリスマを批判する俺カッケー」てなもんです。ろくすっぽ聴いてはいませんでしたが、そこはメガヒット連発の女王。何気に同時代に聞いてきたロックと共にそのメロディと歌詞は脳裏に焼きついています。荒井由美時代の曲は子供時代に耳馴染みしているメロディが多く、よく出来たスティーリーダンやフレンチポップ風味のアレンジと共にホント覚えているものです。もしかしたら初めて聴いたのに、そんな気がしない程、言ってみればビートルズ的メロディセンスがあるのかも
しれませんが。
「緑の街に舞い降りて」「卒業写真」「花紀行」「最後の春休み」などやはり名曲多し。リアルタイムでヤングな私が聴いていたのなら、たぶん今は涙無しでは聴けないで
しょう。
ですが、涙や思い入れなく普通に「あぁ良い曲だな」と聴けてしまいます(察し)
とは言え、いつでもどこでも耳にすると「Oh...」となってしまう必殺の「潮風にちぎれて」が収録されています。
これは・・・ホントに良い曲。毒々しさやラジカルな面も持つユーミンですが、歌詞もメロもアレンジも凄くリリカルな面も併せ持ちます。こちらサイドを
支持する方々の方が実は多いのではないでしょうか(断言)
アレンジがウェストコースト的アプローチでシンプルなのが古さを感じさせませんし、まろやかな楽器の響きが、昨今の巷の音楽と並べてもしょぼさが感じられません(確信)
「真夏の夜の夢」などはラテン風味と当時の音作りが合致していますが気恥ずかしい感が感じられます。ランバダかよ(小声)
良い歌詞、良いメロディ、良いアレンジ。時代の先端を狙い売れ線に走るのは、批判の対象では無いと今なら言えます。パンクもジャズもAKBもデスメタルもポップ
ミュージックと言うビジネスに乗り、幅広い人に流通させなければならないですし。
そこで私は問わなければならない。時代の先端を担っていたユーミンという虚像を松任谷由美は果たして自ら望み産み出したのだろうか(錯乱)
シャンソンやキャロルキングが好きな呉服屋の娘がダンスビートだのテクノだのラテンフレーバーだの楽しんでいた訳がありません(金切り声)
「潮風にちぎれて」こそロック少年のラスボスと化したモンスター・ユーミンの最後の良心
だったとここで結論付けてしまいそうです。なんて、まぁ「春よ、来い」はじめ
リリカル路線はユーミンの魅力の一つとして万人に認知されている訳でして、要はバランス感覚に秀でた天才ソングライターと言う事なのでしょう。売れている事への嫉妬より、素晴らしい楽曲をこしらえる才能に嫉妬していれば・・・着眼点
の未熟な私の今となっては心の師とも言えそうです(適当)